親族も社員も継がないと決まった時、選んだ道がM&Aだった
「会社を閉じたくない」想いが動かした、心の決断プロセス

1. 「私の代で終わるのかもしれない」──現実を突きつけられた日
60歳を過ぎた頃、ふと頭をよぎった不安。それは、「この会社、私の代で終わってしまうのではないか」という直感でした。
- 息子は異業種で働き、継ぐ意思はなし
- 長年苦楽を共にした社員も「自分には荷が重い」と辞退
- 自分自身も、これ以上の大きな挑戦には体力的に限界を感じ始めていた
黒字経営が続いていても、「このままでは消えてしまうかもしれない」──そんな焦燥が胸を占めていきました。
2. 「会社を売る」心の整理に半年かかった
最初は、M&Aなんてとんでもないと思っていました。「会社を売るなんて、自分の信頼を裏切るようなものではないか」と。でも、自問自答を繰り返すうちに、考え方が少しずつ変わっていきました。
• 社員や取引先の安心を守るにはどうすればいいか?
• 自分がいなくなっても会社が続く方法はないのか?
• M&Aは「終わり」ではなく「未来へのバトン」かもしれない
そう思えるようになるまでには、半年以上かかりました。
3. 決断に至るまでのプロセス
実際に決断に至るまでの流れを、表にすると以下のようになります。

4. M&Aを選んで本当に良かったこと
M&Aを経て実感したのは、「売る=終わり」ではないということです。
• 社員は全員、雇用が継続された
• 取引先との関係もそのまま
• 自分も顧問として関われる
結果的に、「経営からは退いたけど、会社は続く」という理想的な形が叶いました。
5. 同じように悩む経営者の方へ
最初は「会社を手放すなんて」と抵抗があるかもしれません。
でも、社員の人生や会社の看板、取引先との関係…すべてを未来につなぐための選択肢がM&Aです。
「悩み続けるのはもう限界かもしれない」──そう感じたときこそ、まずは話をしてみてほしい。
きっと、違う景色が見えてきます。
6. M&Aは「未来を守る」ための、前向きな選択肢
絶望にも似た不安から始まったこの決断。でも、M&Aという選択が、社員の生活と会社の歴史を「次の誰かへつなぐ」道になりました。
「自分の代で終わらせない」それは、過去の自分と、未来の誰かへの一番の責任の果たし方かもしれません。
まとめ:いま悩んでいる方へ──決断に“遅い”はない
M&Aは、単に“売る”ではなく、“次につなぐ”ための選択です。ただし、焦って決めるものでもありません。時間をかけて、納得して、自分の気持ちを整理していくものです。
まずは、誰かに話してみることから。それが、未来への一歩になります。



